平成3年にアパート1棟から始まった賃貸経営は令和5年現在、群馬・栃木を含め20棟520戸となりました。
開始当時はバブル成長期と重なり、需要に対し供給する物件が足りない状況でした。そこでリノベーションブームに先駆け、資産を組み換え、賃貸物件の再生を図って参りました。それは今日でも継続して実施している次第であります。
このことは今や全世界的な社会運動であるSDGs「持続可能な開発目標」に通ずるものであります。
同じ群馬県出身である、かの福田康夫元首相も、住宅の寿命を200年に引き延ばす「200年住宅ビジョン」を公表し、住宅を長く大切に使うことによる地球環境への負荷の軽減を訴えました。
弊社でもそれらの趣旨に賛同し、不動産賃貸業において、SDGs2つの目標「11.住み続けられるまちづくりを」および「12.つくる責任 つかう責任」を取り入れて事業を展開して参りました。
高度成長期においては、スクラップアンドビルドの概念に則り経済成長の波に乗ることが良いとされておりました。
しかしその結果、多くの資源を費やし、廃棄物を排出する建物を次々と作り続けることとなりました。
終戦直後は本当に焼け野原でしたから、そこからの復興の為には致し方ない側面もあったかと思います。
しかし、終戦から77年経過しており、いかに既存資源を生かし、廃棄物を減らし、再利用するかという観点が今後ますます重要となります。
その観点において、築年数が古く空室ばかりだった賃貸物件に手を加え、何棟も再生して参りました。
現に、弊社の賃貸物件の8割以上が中古物件であります。しかし、外壁や防水・機械設備等をきちんとメンテナンスすれば、問題なく使用できる物件ばかりです。
また、これまでも建物の定期的なメンテナンスを実施して参りましたが、それだけではお客様に快適な住環境を提供できないため、昨今のライフスタイルの変化や賃貸物件市場のニーズに合わせて、内装や設備に改修改良を施して参りました。
それでも、賃貸物件の供給過多と言われて久しい中、新築物件や築浅物件がもてはやされる傾向にあります。いくら環境に良くても、経営が成り立たないのでは元も子もありません。
そこで弊社は、「物件の魅力を伝えること」に注力することとし、その一環として、今回のホームページ作成に至りました。
一般的に、築年数が古い物件は賃貸経営において不利と思われがちです。
しかし、築年数が古くとも、工夫次第で多くのお客様に選ばれるポテンシャルを秘めていると確信しております。
なぜなら、人はこの世にたった一人しか存在しないのと同様に、建物もその場所にしか存在しない、独自性の塊だからです。
弊社の物件においても、目の前が桜の名所、次世代路面電車の停留所が徒歩1分、大型ショッピングモールが近い、雪山の景色がとても綺麗など、物件ごとに様々な特徴があります。
家主自らが周辺環境や物件の魅力を余すとこなく発信し、広くお客様に伝えることで、「ここに住んでみたい!」と思うきっかけとなるのではと考えております。
「人生百年時代」と言われておりますが、それは人も建物も、そして企業も同じです。
それぞれ独自の魅力を持ち、息の長い取り組みが必要とされる時代です。弊社は今後とも、建物を大切にすること、入居者様が安心快適に過ごせるための工夫の両立を図って参ります。
そして、「住み続けられるまちづくり」に貢献する物件として、より豊かな住環境の提供を行う企業を目指します。
株式会社都丸総合建物
代表取締役 都丸資生